NO.232

2007年 2月15日 
アクセス教育情報センター

目次

学校情報

入試情報 教育情報 教育情報 その他
栄光学園

学習院中等科

鎌倉学園

攻玉社

立教池袋中

入試状況

入試結果3

都教育庁

都立高校入試

茨城県公立中高一貫校

教育再生会議

規制改革会議

村営塾開設へ

全国学力調査

神奈川県立高校入試

名言・迷言・冥言

議員特権

都知事交際費訴訟

幸福度調査

学校給食費

学校情報

栄光学園 制服のデザイン変更
07年度新入生(在校生は07年4月以降の販売分)から制服のデザインが一部変更になります。
主な変更点は、
・現行より軽い素材となり,夏服(ズボン)はウォッシャブルになります。
・上着の丈が長くなり、中に着たセーターが裾から出にくくなります。
・袖はサイズ直しのしやすい縫製になります。
・ポケットの形状が変わります。
・ズボンの裾は現行のダブルからシングルになります。
・現行制服と少し色合いが違います。
・ボタンのデザインも変わります。

=お腹が出てしまうから太った子には似合わないと言われていた制服だが、最近の子どもの体型に配慮してのデザイン変更か=

学校行事日程
文化祭(栄光祭) 5月12日(土)、13日(日) 9:00〜
           両日とも入試相談コーナーを設定(9:30〜16:00) 
体育祭      10月6日(土) 9:00〜 雨天→10月7日 
学校説明会   10月12日(金)、13日(土) 10:30〜12:00
          10:30〜12:00 両日とも保護者のみ参加可 
オープンスクール 11月10日(土) 14:00〜16:00
          小学生とその保護者を対象 
いずれも公開・事前連絡不要・オープンスクール以外上履き不要。 
http://www.ekh.jp/

学習院中等科 繰り上げ状況をホームページで公表
出願状況
 第1回の出願者は445人です。
 第2回の出願者は674人です。 
実施状況
 第1回受験者数389人・合格者134人
 第2回受験者数438人・合格者 87人・補欠者43人
繰り上げ情報
 2月 7日13:30・順位2番まで繰り上がりました。
 2月 8日10:30・順位3番まで繰り上がりました。
  (途中省略)
 2月15日17:35・順位27番まで繰り上がりました。
 2月16日17:00・順位28番まで繰り上がりました。
=補欠(繰り上げ候補)を発表している学校にはこうした配慮をしている学校が多い= 
http://www.gakushuin.ac.jp/bjh/

鎌倉学園 入試寸評をホームページに掲載
中学1次入試  2月2日 
●国語 大問一は漢字の読みですが,全体としてよく出来ていました。正答率平均88% 
大問二の漢字の書きでは1の「予断」(20%)と2の「精根」(48%)の正答率が低い結果となりました。 
大問三は全体として正答率は6割を超えていました。その中で正答率が低かった問題は問一の2(29%),問三(15%),問四(36%),問八(45%)となっています。登場人物の心情把握において判断の材料となる部分をしっかりとおさえられたかで差がでました。 
大問四は全体の正答率は約5割。この問題の出来,不出来で差がついたようです。特に正答率が低かった問題は問四(25%),問十一(40%),問十二(34%),問十三(29%)でした。 
大問五は言葉の使い方に関する知識を問う問題。3(43%),4(49%)の正答率が低かったです。 
●算数 〔1〕計算問題は昨年に比べて,ケアレスミスは少なかったです。 
〔2〕(4)の正答率が約5割で予想より低かったです。 
〔3〕(1)線分の比を正確に求められなかったようです。 
〔5〕全体的に難しかったようです。特に(3)は正答率が低かったです。 
〔7〕(1)の解答から規則性を読み取れず(2),(3)の正答率が低かったようです。 
〔4〕,〔6〕,〔8〕は,典型的・標準的な問題で正答率が高かったです。 
●社会 1.歴史分野 22点 
各時代の食生活の特色を読み解く問題。選択のチ.土偶とヌ.埴輪を取り違えて解答している答案が目立ちました。 
2.公民分野 16点 
基本的人権に関する問題。問5「国選弁護人」と答える問題が難しかったようです。 
3.地理分野 22点 
九州地方の自然・産業に関する出題。全体的によく出来ていました。ただし,問6の「鹿児島湾」と答える問題の漢字の誤答が目立ちました。 
●理科 〔1〕(1)B C, (4), (5), 〔3〕(1)B, 〔4〕(2), 〔5〕(1), (3),の出来が悪かった様です。特に〔1〕(1)で作用点と力点の解答が逆になっていること,漢字指定での漢字間違えが気になりました。 
また,問題文をよく読まずに,惜しいところで間違えるという人もいたようです。あわてずにまずは問題文を読むことを心掛けましょう。一方,〔2〕のろうそくの燃焼に関する問題はよく出来ていました。  
http://www.kamagaku.ac.jp/

攻玉社 入試概況をホームページに掲載
国際学級入試 行われる(2007.1.11)
 攻玉社中学校の2007年度国際学級入試が1月11日に行われ、受験生たちは入学試験に挑みました。正門前には朝7時すぎから受験生とその保護者らが続々と来校し、緊張感あふれる雰囲気に包まれていました。この日の東京地方の最低気温は4.3℃と、平年に比べて2.0℃ほど高く、穏やかな朝となりました。
 受験生たちは選択科目ごとに、英語または国語、算数の筆記試験に取り組んだあと、親子で面接を受けました。なお、この日の受験者は国・算92名、英語41名の合計133名。合格者は国・算61名、英語27名の合計88名でした。実質受験倍率は1.51倍でした。 
2007年度一般入試 行われる(2007.2.02)
 攻玉社中学校の平成19(2007)年度一般入試が2月1日と2日の両日行われ、合計734名の受験生がチャレンジしました。2月1日の東京地方の最低気温は5.6℃と、今年の暖冬傾向を反映し、とても暖かな朝となりました。
 朝は、午前7時過ぎから受験生とその保護者らが現れ、集合時間の8時前には、受験生らと応援に来た塾関係者らで、正門前は一時混雑しました。試験は定刻の8時30分から開始され、受験生たちは、国語、理科、社会、算数の順番で、問題に取り組んでいました。両日とも、合格発表は即日で行われ、1Fのホールに合格者の受験番号が掲示されると、ケータイのカメラで、受験番号を写真におさめる保護者が数多く見られました。また、合格者には菊池正仁校長自ら、受験票に「合格」の押印をしていました。
 第1回は320名が受験し、合格者は141名(実質受験倍率2.27倍)でした。合格最高点は259点、最低点は162点でした。第2回は414名が受験し、合格者は197名(実質受験倍率2.10倍)でした。合格最高点は243点、最低点は167点でした。
特別選抜入試 行われる(2007.2.07)
 攻玉社中学校の平成19(2007)年度特別選抜入試が2月6日に行われ、317名(国語特選127名・算数特選190名)の受験生がチャレンジしました。試験は8時40分から始まり、国語特選受験者は「国語1」(50分)、「国語2」(60分)の試験、算数特選受験者は「算数1」(40分)、「算数2」(60分)の試験に取り組んでいました。
 国語特選の合格者は19名(実質合格倍率:6.68倍)、算数特選の合格者は34名(同5.59倍)でした。なお、合格最低点は国語159点(200点満点)、算数115点(150点満点)でした。 
http://www.kogyokusha.ed.jp/m/

立教池袋中 校長室だより(30回)
自分で考えるということ・・・ 2月朝礼講話より ・・・ 
 学校は、2月前半は入学試験でした。中学の入学試験は2回行っていますが、どちらも昨年よりも大勢の受験生でした。年々私立中学の受験者が増えているようです。まだ小学生でありながら、昼も夜も受験勉強をしているというのは、頭が下がる思いがすると同時に、受験だけが目的にならない学習も忘れないでほしいと願ってもいます。 
 ある偉い学者が、「自分にとってよかったことは、子供のころに塾に行かなかったということだ」という趣旨のことを言っています。少し塾に対して偏見があるようですが、塾に行って、塾が与える学習のメニューに従ってそれを克服しようとがんばるだけでは本来の学力をつけることにはならない、と言っておられるようです。少し理想論的ですが、本当の学習は「メニューを考える」ことこそが大切だというのです。じっとしていてもどんどん次にやることが運ばれてくる。自分で次にやることを考えない。学習計画、学習の創意工夫を考えることができなければ本当の力になっていかないというのです。
 多くの子供達が、学習の計画性というもっとも大切な部分を塾にやってもらっているという批判があるようです。もっとも、優秀な塾は単なる受験技術ではなく、「自分で考える」という本来の学習を研究し、実践しているのですが・・・。 
ともかく、学力をつける決め手は、いつの世も、「本人のやる気」「本人の学習の創意工夫」であると、中学受験をしている児童を見ながら強く思ったのでした。 
 話は変わりますが、もう亡くなってだいぶ経ちますが、松下幸之助という人がいました。松下電器というビッグな会社を起こし、日本の電気社会に大きく貢献した人です。この松下幸之助は自分が成功できた驚くべき理由を三つ挙げています。ひとつは、家が貧しかったこと、もうひとつは学歴がなかったこと(彼は小学校中退)、さらにもうひとつは、体が弱かったこと・・・だと言っています。 
 家が貧しいことも、学歴がなかったことも、病弱だったことも、いずれも普通は悪いこと、マイナスのことと評価され、「成功できなった理由」に取り上げられていいものでしょう。ところが松下幸之助は、この三つがあったからこそ成功できたと言うのです。いろいろ理由はあるでしょうが、「塾がなかったから成功した」と言った学者と同じように、努力とか創意工夫という点で、マイナスをプラスに変える力が強く成長したように思いました。
繰り上がり状況をホームページに掲載
2007年度繰上状況 2007年2月4日
第1回入試繰上合格候補者(補欠)から、候補順位6番までご連絡を致しました。
これで、第1回入試の繰上合格を終了致しました。
2007年度繰上状況 2007年2月15日
第2回入試繰上合格候補者(補欠)から、候補順位15番までご連絡を致しました。
これで、第2回入試の繰上合格を終了致しました。  
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/ike


入試情報

入試状況 東京・神奈川地区
1) 2月1日応募者数4%増加
2月1日午前の応募者総数は約45900名で昨年の約44100名から4.1%の増加。

    07年     06年    
    校数 定員 応募者 校数 定員 応募者
男子校 午前 34 3735 14023 35 3788 13540
  午後 11 335 2802 10 275 2341
               
女子校 午前 94 6415 17940 96 6770 16732
  午後 38 845 6609 38 770 5819
               
共学校 午前 68 4372 13898 69 4421 13820
  午後 33 582 5842 32 480 5798
               
合計 午前 196 14522 45861 200 14979 44092
  午後 82 1762 15253 80 1525 13958
               

2) 難関校入試結果

学校名 07年     06年    
男子2月1日 応募 受験 合格 応募 受験 合格
麻布 1022 1004 384 970 950 361
開成 1157 1122 387 1103 1066 403
駒場東邦 764 745 269 684 667 277
桐朋 688 668 206 674 656 206
武蔵 617 606 172 500 492 182
早稲田1 1030 959 236 944 866 231
慶応普通 849 798 193 838 786 194
小計 6127 5902 1874 5713 5483 1854
男子2月2日            
栄光 826 799 288 787 756 271
聖光学院 812 738 241 789 703 251
小計 1638 1537 529 1576 1456 522
男子2月3日            
筑波大駒場 927 730 129 878 734 130
浅野 2217 1693 634 2285 1763 674
早稲田2 1555 1045 213 1501 952 235
小計 4699 3468 976 4664 3449 1039
             
女子2月1日 応募 受験 合格 応募 受験 合格
桜蔭 573 560 255 616 611 259
女子学院 845 811 264 809 782 258
フェリス 462 445 200 496 484 200
雙葉 411 393 118 367 355 117
早実 410 388 93 372 354 94
小計 2701 2597 930 2660 2586 928

男子は開成と武蔵が合格者数を昨年より減らす。開成は大手塾や関西から東京に進出してきた塾が合格者数を稼ぐために関西や九州地区から受験生を動員する中で合格者数を絞ったため、結果的に60名前後の繰り上げ合格を出すことになったのではないか。それが男子の繰り上げが例年以上に動く原因になる。
女子は昨年と同じ合格者数に。

11月三模試志望者数との比較

学校名 07年 06年 前年比 06.11 05.11 前年比
男子2月1日 応募者 応募者 志望者 志望者  
麻布 1022 970 105% 1171 1101 106%
開成 1157 1103 105% 1250 1189 105%
駒場東邦 764 684 112% 919 822 112%
桐朋 688 674 102% 798 800 100%
武蔵 617 500 123% 668 505 132%
早稲田1 1030 944 109% 1189 1218 98%
慶応普通 849 838 101% 958 989 97%
男子2月2日      
栄光 826 787 105% 944 918 103%
聖光学院 812 789 103% 967 907 107%
男子2月3日      
筑波大駒場 927 878 106% 790 753 105%
浅野 2217 2285 97% 2506 2567 98%
早稲田2 1555 1501 104% 1149 1172 98%
             
女子2月1日 応募 応募      
桜蔭 573 616 93% 693 732 95%
女子学院 845 809 104% 1047 966 108%
フェリス 462 496 93% 600 619 97%
雙葉 411 367 112% 513 465 110%
早実 410 372 110% 540 490 110%

早稲田中を除いて、ほとんど11月三模試の前年比と同じ比率になっている。

入試結果3
これまでに判明した学校別の入試結果(抜粋)をアクセス教育情報センターの会員のページに掲載しております。
下記をクリックしてご覧ください。

  男子校    女子校    共学校


教育情報

都教育庁 生活習慣改善へ、啓発テキスト作成
(毎日新聞 2月6日)
 都教育庁は、子どもの学力や体力の低下の背景ともされる生活習慣の乱れの改善に役立てる啓発テキスト「そうだ、やっぱり早起き・早寝!」を13万部作成した。都内の全公立小学校の入学説明会で啓発ビデオ(18分)を上映したうえで、訪れた保護者にテキストを配ることにしている。テキストではまず、「朝ごはんを食べないことがある」「夜、寝る時刻を決めていない」など二択式のチェックリストで日常の生活リズムを自己診断。人が本来は昼間に活動する動物である科学的な説明がなされたうえで、早起きを促し、夜更かしを防ぐ計11の改善策を提案する。早起きと早寝ができた際にシールを張るなどして日々の生活を確認できるカレンダーが付属されている。テキストとビデオは、都の「子どもの生活習慣確立プロジェクト」のホームページ(http//www.kodomo-seikatsusyukan-tokyo.jp/)でも閲覧できる。
=啓発ビデオやテキストのような生活習慣ができる人はそうしたものがなくてもすでにできている人=

都立高校入試 全日制倍率は1.41倍
(毎日新聞 2月10日)
 都教育庁は7日、都立高校と高等専門学校の07年度入試で、1日目の応募状況をまとめて発表した。全日制は174校で2万9031人を募集しており、4万836人の応募があった。倍率は1・41倍で、昨年(1・40倍)とほぼ同じ状況になっている。全日制普通科で倍率が最も高かったのは、男子が日比谷の2・91倍、女子も日比谷の2・57倍。1日目で男女とも日比谷がトップを占めるのは初めてという。一方、44校48科3コースで応募者数が募集人員を下回っている。願書の受け付けは8日正午まで。志願先の変更は14日に願書を取り下げ、15日に再提出する。

茨城県公立中高一貫校 県内初の中等教育学校、来春開校
 08年度に、県立並木高校(つくば市並木)が県内の公立高では初めて中等教育学校に改編され、「県立並木地区中等教育学校(仮称)」になる。全国の公立高で、わずか15校(06年4月現在)しか存在しない中等教育学校。高校進学の際に外部選抜をせず、6年間を通して、同じ集団で学ぶという本格的な中高一貫校が誕生する。県内の教育はどう変わるのだろうか。
◇説明会で保護者ら高い関心
■定員オーバー
 今月3日、来春に中学に進学する小学5年の児童と保護者を対象に、つくば市内であった第1回説明会。1日で計3回開かれた会場には、いずれも定員500人を超える参加者が詰め掛け、熱気に包まれた。説明会では、同校の教諭が「大学や研究機関の見学や体験授業を通じ、生徒の質を育(はぐく)む」と、研究学園都市・つくばの利点を生かした学校理念を説明。保護者からは「制服は?」「スクールバスは?」など質問が相次いだ。大山清校長は「保護者の関心が高い。次回には、制服のデザインや適性検査の内容など、さらに踏み込んで説明したい」と意気込む。
■どんな教育?
 では、どうすれば入学できるのだろうか。まず調査書や志望理由書に加え、適性試験や作文、面接で決める。募集定員は08、09年度が3学級120人、10年度から4学級160人に拡大する。原則的に事前に抽選で志望者を絞り込むといった2段階選抜は行わず、県内全域から応募できる。入学すると、1〜3年を前期課程(中学段階)、4〜6年を後期課程(高校段階)と呼び、無試験で後期課程に進む。「国際」や「科学」といった選択教科を導入し、前期課程の授業時間を週2時間増やし、高校で学習する内容の一部を中学段階で指導できるという特例が設けられている。
 同校では、この制度で生まれるゆとりの時間を使って、インターンシップやボランティア活動▽海外語学研修の実施▽6年間継続した卒業論文の制作などを検討中だ。また、上級生が下級生の指導役になる「チューター制」を導入し、勉強のみならず、部活動や文化祭などのイベントでも、中学段階と高校段階の生徒の交流を活発化させたいという。大山校長は「社会力を身につけた生徒を育てたい」と話す。
■今後はどうなる?
 今後、こういった中等教育学校が県内の公立高に広がるのだろうか。県教委は「並木高校以外、当面はない」と答える。そもそも中高一貫校には、三つの分類がある。中等教育学校の他に、中学校と高校をつくり、中学入学者は無試験で系列の高校に入学でき、高校から外部選抜も行う「併設型」▽異なる中学と高校で、生徒や教員間の連携を深め、高校進学には学力検査をしない「連携型」。県内では、連携型が03年度から県立小瀬高(常陸大宮市上小瀬)ですでに実施されており、併設型が10年度から県立緑岡高(水戸市笠原町)で改編され、県内に3種類の中高一貫校が出そろう。県教委は「3校のパイロットスクールの成果を見極めたい」という。
 一方で、今春から、土浦日大高が中等教育学校になるなど、私立高でも動きが出てきている。公立の中高一貫校でも、私立高同様に大学受験勉強に力を入れていくのだろうか。これに対し、県教委は「大学進学という枠にとどまらず、職業選択でも生徒の夢の実現を後押しできるように、一人一人に適した公立独自の授業を行っていきたい」としている。

教育再生会議 現場の声聞いて
(産経新聞 2月14日)
 全国都道府県教育委員長協議会(会長・木村孟東京都教育委員長)と同教育長協議会(会長・中村正彦東京都教育長)が13日、教育再生会議(野依良治座長)に対し、「公教育は問題が多い」との偏った視点で議論がなされているとして、地方や教育現場の声を積極的に聞くよう求める意見書を出した。意見書は(1)会議の公開(2)正確な現状分析とデータに基づく議論(3)地方分権の視野に立った議論−を求める内容で、両協議会が全国の教育委員長、教育長の意見を集約した。木村会長らは、教育再生会議の正確な議論内容が伝わらず、地方は情報が錯綜(さくそう)していると指摘。「教育長の承認制」などの提案は地方分権に逆行し、いじめ問題についても対症療法を示すだけで「拙速の感が否めない」と批判している。これに対し、再生会議側は「議事録や記者への説明を行っており、公開が不十分とは思っていない」などと反論した。 
関連記事
神奈川県教育長が苦言(毎日新聞 2月14日)
2月14日13時2分配信 毎日新聞
 政府の教育再生会議の第1次報告について、県教育委員会の引地孝一教育長は13日、定例記者会見で「報告は法律改正まで視野に入れながら拙速な議論を進め、大きな影響を受ける教育現場の意見をまったく聞いていない」と苦言を呈した。全国都道府県教育長協議会と全国都道府県教育委員長協議会が同日、同会議に提言や批判の意見を表明したことに関連して発言した。
 引地教育長は特に、社会での専門的な知識や経験がある人を例外的に採用する「特別免許制度」での採用を「全体の2割確保する」とした再生会議の提案について「『とにかく今の公教育は駄目』だとして、なぜ2割を特別免許で採用するのか根拠が分かりにくい」と批判した。全国で年間約2万人の教員採用があると試算して、4000人が教員資格がないまま採用されることになるという。引地教育長は「免許制を前提に更新制度導入を訴える再生会議が、教育資格のない人を2割も入れるのは納得できる話ではない」と指摘した。さらに、「公教育を非難するだけでなく現場で頑張っている先生を支援するような議論をしてほしい」と訴えた。

規制改革会議 教委改革で再生会議と対立
(毎日新聞 2月15日)
 政府の規制改革会議は15日、教育再生会議第1分科会が先にまとめた教育委員会の改革案に対する見解を公表した。再生会議が、国が教委に是正勧告・指示を行えるよう提言したのに対し、地方分権に逆行しかねないと指摘し「教育に関する国の権限を強化しない制度設計とすべきだ」と強くけん制した内容。

村営塾開設へ 都会っ子に学力負けぬよう、福島・川内村
(毎日新聞 2月16日)
 阿武隈山地の過疎地に位置する福島県川内村が新年度、全国的にも珍しい「村営塾」を開設する。村には塾がなく、塾通いには車で片道30分以上かけて送り迎えせざるを得ない「教育過疎地域」。小中学生を対象に、放課後や週末に民間学習塾の講師から授業を受け、都市部の子どもと対抗できるよう学力向上を図る。遠藤雄幸村長(52)は「教育に地域間格差はある。地域が金を出すことは必要だ。学力向上を徹底して格差をぶち破りたい」と意気込む。
 川内村は人口約3200人で、村立の小学校(児童114人)と中学校(生徒93人)が1校ずつある。中学卒業まで同じ顔触れで生活するため「競争意識に欠けているところがある」(猪狩貢教育課長)のが悩み。中学生数人が保護者の送迎で隣接する町の塾に通うが、共通テストなどで県平均を下回っており学力向上が課題だという。
 「村営塾」では、小学5、6年生は国語と算数を週1日計2コマ(1コマは50分)、中学1、2年生は英語と数学を週2日4コマ、中学3年生は英語、数学、国語、社会、理科を週2日6コマ学ぶ。夏休みなど長期休暇中も行い、5年間通じての学習時間は、計1006コマになる。教室は「親や子どもの意識を変えるため」に、あえて学校ではなく、村役場の隣のコミュニティーセンターを使う。学習レベルにあったカリキュラムで学び、インターネットや衛星通信などのシステムも活用する。参加は希望制で、個人負担は月1000〜2000円。村は新年度予算案に事業費として約900万円を計上し、村議会に提案する。委託する学習塾は近隣市から年度内に選定するが、学力が向上しなかった場合には変更も検討する。同村に唯一ある県立高校分校は生徒が減少して統廃合が取りざたされており、廃校となれば「村の生徒たち」と他市町村の生徒との受験競争が激しくなる恐れもある。遠藤村長は福島大教育学部卒で、卒論のテーマは「へき地と都市部の学力差の生じる要因」。それだけに「学力を担保するのは学校という考えは変わらないが、地域としてさらにしっかりサポートし、教育環境を変えてあげたい」と話している。
○本来は学校の役割
 葉養(はよう)正明・東京学芸大学教授(教育政策論)の話 現行の学習指導要領で授業時間数が大幅に減っていることからすれば、川内村のような動きが出てくるのも仕方がない面がある。現在の日本社会は学力競争が激しくなって、地域間の教育格差を生んでいる。都市部に比べて、私学も塾も少ないというハンディを負っている地方からすれば、自力で何とかしなければと考えるのは自然な流れだ。だが本来は義務教育段階における学力保障は学校がすべきものだ。意欲のある自治体とそうでない自治体で学力の水準が違ってくるのでは望ましくない。

全国学力調査 公立は犬山市を除き参加 私立は約6割
(朝日新聞 2月16日)
 4月に約40年ぶりに行われる小中学生対象の全国学力調査について、文部科学省は16日、国公立は愛知県犬山市立を除くすべての学校、私立は全体の62%が参加するとの見通しを明らかにした。都道府県や教育委員会を通じて調査していたもので、同省は「公立はほぼ100%の参加で、調査の趣旨を理解してもらえたと考えている。私立は参加の必要性を感じない学校もあると思うが、今後も趣旨を説明していきたい」と話している。調査は小学6年と中学3年を対象に行われる。公立校については、参加の有無が各市町村教委に委ねられている。犬山市は「調査が教育理念にあわない」として、参加を見送ると回答したという。

神奈川県立高校入試 全日制競争率、平均は1.38倍
(毎日新聞 2月16日)
 県内公立高の後期選抜の志願変更が15日、締め切られた。全日制の平均競争率は前年度と同じ1・38倍、定時制は2・19倍(前年度1・59倍)となった。県教育委員会によると、全日制で最も競争率が高かったのは、県立横浜翠嵐普通科(2・58倍)。定員に満たなかったのは川崎市立川崎総合科学デザイン科(欠員2人)と県立小田原城東商業科(同4人)。学力検査は22日で、3月1日に合格発表がある。


その他

名言・迷言・冥言
(レオ・バスカーリア 葉っぱのフレディより)
生まれたときは同じ色でも、いる場所が違えば太陽に向かう角度がちがう。風の通り具合もちがう。月の光、星明かり、一日の気温、なにひとつ同じ経験はないんだ。だから紅葉するときはみんなちがう色にかわってしまうのさ。

議員特権 ワースト大賞は東京都議会、2位は横浜市議会
(毎日新聞 2月9日)
ワースト議員特権コンテストの大賞に東京都議会が選ばれ、贈られる賞状と掛け軸を掲げる審査員=東京都千代田区で9日午後7時32分、川田雅浩撮影 厚遇と思われる議員表彰制度や不透明な政務調査費など、全国の地方議員の議員特権の中から最悪な事例を選ぶ「ワースト議員特権コンテスト」が9日、東京都千代田区で開かれた。投票によって「ワースト大賞」には、領収書提出の必要のない1人当たり月額60万円の政務調査費が支給され、在職25年で太田道灌像贈呈など議員表彰制度がある東京都議会が選ばれた。統一地方選を前に「議員特権を拒否する候補者を支援しよう」とのアピールも行われた。
 このコンテストは、無所属の地方議員や市民らが11月からスタートした「なくそう!議員特権 つながろう!みどり・共生・平和の市民派議員キャンペーン2007」(事務局・東京都)の一環。趣旨に賛同した市民から23例の応募があった。コンテストでは放送タレントの永六輔さんが「こういう遊び心のあるコンテストが大事」とあいさつ。その後、大学教授ら5人の審査委員と参加者による計222点の投票で、東京都議会が54点を集めた。ワースト2位は横浜市議会(45点)、同3位は埼玉県議会(39点)だった。
ワースト大賞 東京都議会(政務調査費・議員表彰)  54点
・議員1人月額60万円(自治体議会の最高額)の政務調査費に領収書の提出も必要なし。
・太田道灌像(約9万円)、肖像画(65万〜90万円相当)などの議員表彰
第2位 神奈川県横浜市議会(海外視察・議員表彰)  45点
・政務調査費とは別に海外視察費。1期目には60万円。2期目以上は120万円
・在職20年から5年おきに「10万円相当の好きな商品」と「額入りの肖像写真」で議員表彰
第3位 埼玉県議会(海外視察)  39点
2003年のベトナム・タイ視察で買春疑惑。その後、疑惑議員6人のうち2人が議長に。
第4位 兵庫県議会(政務調査費) 23点
マイカーローン代、参加費無料の講演会に11回の参加費(合計22万円)、自己・家族所有の自宅に事務所賃料(2,523,506円、1,368,000円)を政務調査費から支出。
第5位 静岡県議会(静岡県ワースト大賞・政務調査費) 22点
総額16億8480万円にものぼる政務調査費に、領収書を添付する必要がなく、事実上の使途不明金。 
第6位 名古屋市議会(天下り) 21点
引退した議員6名が、市の外郭団体の「監事」に任命され、週2回・午前中だけの勤務で、34万8千円の月給。
第7位 全国市議会議長会(議員表彰) 10点
全国の長期在任議員の表彰時に、ダイヤモンドなど宝石付の議員バッジ贈呈。
第8位 広島市議会(費用弁償) 4点
議会に出席するたびに議員に支給される費用弁償が、全国市区町村で最も高く、定額で1万1千円。 
第8位 東京都文京区議会(費用弁償) 4点
月額2万5千円以上が相場の駐車場を年額2万5千円で利用し放題。他に費用弁償=交通費の1日4千円も支給。 
特別功労賞
今回のキャンペーン報道を受けて、肖像画とフランス料理フルコースの議員表彰制度をすぐに止めたことにより、立川市議会
政務調査費のずさんな使いかたが明らかになり、議員特権問題への関心を高めたことにより、目黒区議会&品川区議会

都知事交際費訴訟 都知事らに40万返還命令
(東京新聞 1月31日)
 東京都の石原慎太郎知事が高級店での会食費などを公金から支出したのは違法として、市民団体代表の区議らが、知事に総額約千百九十四万円を返還するよう求めた訴訟の判決が三十日、東京地裁であった。鶴岡稔彦裁判長は、訴えの対象となった七十八件の支出のうち二件について、「会食の必要性は疑問。一人当たりの額が四万円を超えるなど、実質的には料亭を利用した接待」と述べ、石原知事と支出を承認した当時の秘書課長に計約四十万円を都に返還するよう命じた。うち一件については、高井英樹特別秘書の連帯責任も認めた。市民団体側、都側ともに控訴する方針。
 訴えていたのは「税金を監視する会」代表の石田千秋・東京都葛飾区議ら。二〇〇〇年六月−〇三年十一月にかけ、知事や都の幹部らが閣僚や評論家らと会食した七十八回分の支出について返還を求めた。
 判決が返還を命じたのは(1)二〇〇三年三月、東京・銀座の小料理店で開かれた石原知事と高井特別秘書、テレビ局プロデューサーとの会食費約五万八千円(2)同年五月、東京・築地の料亭での石原知事ら都側三人と航空関係者ら五人との会食費約三十四万一千円。
 残りの支出について鶴岡裁判長は、〇三年二月以前に支出された六十七件については「(提訴の要件となる)監査請求できる期間を過ぎていた」として訴えを却下。残り九件は、支出に違法性はないと認定した。
 石原知事は「都の主張の多くが受け入れられた判決ではあるが、一部について主張が認められず遺憾。控訴するつもりだ」とのコメントを発表した。その上で記者団に対し「この問題に関する事務の透明度があまりよくなかったみたいだから、ほかと比較、研究して日本で一番透明度の強いものにする」と語った。
■「少し扉開いた」原告団会見
 判決後、原告団は東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「(判決が)二件の支出を明確に違法と認定した点はよかった。裁判所の扉が少し開いた」と評価した。その上で石田千秋・葛飾区議は「訴えが認められなかった支出も、決して妥当な支出ではないというのが庶民感覚。納税者の権利が後ずさりしたようで残念」と話した。代理人の三宅弘弁護士は、監査請求期間を理由に退けられた六十七件の支出について「違法支出が含まれていると確信している」と力を込め、控訴する考えを示した。
■立ち遅れる情報公開
 東京都の知事交際費をめぐる三十日の東京地裁判決は、原告が違法性を主張した支出の大半を占める六十七件について、「門前払い」とした。訴訟の前段の住民監査請求が請求期間を過ぎていたことが理由だが、そもそも交際費をチェックする手始めとなる都の情報公開の進み具合は、他県より立ち遅れている状況にある。隣県の神奈川、埼玉、千葉をはじめ、現在、三十以上の道府県がホームページ(HP)で知事交際費の内訳を公表しているが、都は公表していない。都の前年度分の交際費の支払件数や金額などを閲覧するには、都庁都民情報ルームまで足を運ぶ必要がある。支出の細目を知るためには、情報開示請求をすることになるが、開示の際、都の場合は公文書一枚につき閲覧が十円、写し(コピー)交付には二十円の手数料がかかる。都道府県の中で公益目的であっても閲覧手数料を取るのは都だけ。写し交付代も都以外は十円だ。
 都道府県の情報公開の進度を順位付けして毎年公表している全国市民オンブズマン連絡会議は、閲覧の有料化を理由に九年連続で都をランキング圏外の「失格」としている。
関連記事
都知事が交際費HP公開(産経新聞2月2日)
 東京都の石原慎太郎知事は二日の記者会見で、知事交際費について二月分から都のホームページで相手先など支出内容を公開すると発表した。石原知事は「適正に支出を行ってきたが、誤解を招くようなので改善する。透明性の向上を徹底して図りたい」と話した。
 交際費をめぐっては、葛飾区議らが石原知事らに計約千百九十万円の返還を求めた訴訟で東京地裁が一月末、計約四十万円の支払いを知事らに命じた。
 都によると、交際費のうち接遇や会合などは相手の了解を得て名前、肩書と金額を掲載する。了解が得られなければ公費の支出はしない。ただ病気見舞いの支出はプライバシーに配慮し、名前は公開しない。

幸福度調査 日本の子供は先進国でずば抜けて「孤独」…幸福度調査 (読売新聞)
(読売新聞 2月15日)
国連児童基金(ユニセフ)は14日、先進国に住む子どもたちの「幸福度」に関する調査報告を発表した。それによると、子どもの意識をまとめた項目で、「孤独を感じる」と答えた日本の15歳の割合は、経済協力開発機構(OECD)加盟25か国の中で29・8%と、ずば抜けて高かった。日本に続くのはアイスランド(10・3%)とポーランド(8・4%)だった。
 また、「向上心」の指標として掲げた、「30歳になった時、どんな仕事についていると思いますか」との質問に対しては、「非熟練労働への従事」と答えた日本の15歳の割合は、25か国中最高の50・3%に達した。

学校給食費 実は1食あたり900円、パパより豪華
(産経新聞 2月16日)
 給食費の平均は小学校で月額3900円、1食当たり約230円になることが15日、文部科学省がまとめた平成17年度の学校給食調査の結果でわかった。ただ、これは食材費だけの金額で調理員の人件費や調理施設の整備費などは含まれていない。これらを含めると実際には1食900円程度になるとみられ、お父さんの昼食代より高い?!
 文科省の調査によると、全国の小学校の給食費(月額)は、完全給食(主食、副食、牛乳)の場合、低学年が3923円、中学年3942円、高学年3952円、中学校4501円。一般には11カ月分を集めるので、平均年間給食回数188回で割ると、1食当たり小学校高学年で約230円となる。学校給食法で保護者への負担は食材のみと規定されており、調理員らの給与、設備費などは自治体が負担。東京都文京区の場合は、区内全小中学校31校で給食を行っており、調理は20校で民間業者に委託している。区の平成18年度予算は、白衣や食器などの維持費が約3750万円▽釜や洗浄機などの備品代が1750万円▽消毒代などが850万円▽20校の外部委託費が3億7900万円▽11校の区職員の調理員77人と栄養士の給与などが6億4000万円−で計10億8000万円近くが支出されている。区教委では給与や外部委託費は「平均的な額」としており、これらを1食当たりにすると約650円かかっていることになる。さらに「給食だけ分割して計算できない」(同区教委)光熱費などや人事管理費なども加わる。
 一方、金融サービスのGEマネーが調べた18年のサラリーマンの昼食代は平均650円。前年より10円下がっている。文部科学省では「給食は栄養や衛生管理をしっかりしており、食育など教育効果もあるので理解してほしい」と話している。